閉経はいつ来るのか知ることができるのが、「AMH検査(抗ミュラー管ホルモン検査)」です。
卵巣予備能の指標を知り、自分をいたわるための検査です。
検査の仕組みやメリット・活用法をご紹介します。
AHM検査(AMH検査)とは?閉経予測との関係
一般的な閉経年齢は50~51 歳くらいですが、個人差が大きいとされています。
AMH検査を行うことで、閉経のタイミングを予測することができます。
AMH(抗ミュラー管ホルモン)が示す卵巣予備能
卵胞から分泌されるAMHの血中濃度を測ることで、卵巣内の未成熟卵胞の数(卵巣予備能)を推定することができます。
これにより、卵巣年齢の評価や妊娠可能性の予測に役立ちます。
AMH値と閉経のタイミングとの相関
一般的にAMH値が低いと閉経が近い可能性があります。
特に48歳未満で低値の場合、1年以内に閉経を迎える確率は約51%とされており、 早めの準備や対策に役立ちます。
ただし、個人差も大きく、低AMHでも閉経が遅れることもあるため、予測には限界があるのをご承知おきください。
検査のメリット・デメリットと対象者
メリット
AMH検査は、自分の卵子の残りや妊娠の見通しを早期に把握でき、妊活や更年期対策に役立ちます。
厚生労働省の発表している令和3年度の人工妊娠中絶件数によると、45歳~49歳は1,252件、50歳以上は19件です。
望まない妊娠を避けるためにも、必ず避妊をするとともに、自分の体を知りましょう。
参考:厚生労働省「令和3年度_衛生行政報告例_概況」
デメリット
AMH値だけで正確な閉経時期を予測するのは難しいといえます。
結果を鵜呑みにせず、他の検査と組み合わせて理解することが重要です。
検査対象とタイミング
妊活中、更年期前、または早発閉経リスクのある方に適しています。月経周期に関係なくいつでも受診可能です。
受診費用は保険適用外のため8,000円前後のクリニックが多いです。
不妊治療の一環であれば、保険適用のケースもあります。
おわりに
AMH検査はあくまで卵巣予備能の指標であり、閉経時期を正確に予測するものではありません。
しかし、自身の卵巣の状態を理解することで、妊活や更年期対策に役立てることができます。
低AMH値の場合、早めに対策を考えることが安心につながりますし、特に喫煙者や低BMIなどの早期閉経リスクが高い方は視野に入れてみるのも良いかもしれません。
■監修:そら先生
30代の精神科医です。
落ち着いた性格で、人の話をじっくり聞くことを大切にしています。
読書やジャズピアノ、一人旅が好きで、静かな時間を過ごすことで気持ちを整えています。
大勢の場より、少人数のやりとりが性に合っています。