40代・50代のゆらぎ世代は、体の変化やライフステージのストレスが重なりやすい時期です。
本記事では、ストレス緩和に効果的な呼吸法、運動、食事、セルフケア、専門家との連携など、今すぐ始められる対処法を徹底解説します。
ストレスの仕組みとゆらぎ世代に特有の要因
ゆらぎ世代に差し掛かると、ホルモンの変化により心身に影響を受けます。
エストロゲン減少が心に影響する理由
女性ホルモンには、エストロゲンとプロゲステロンの2つがあります。
その内エストロゲンは、「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンに関係しており、更年期に差し掛かってエストロゲンが低下することで、セロトニンの伝達が上手くいかなくなます。
ホルモンバランスの崩れが自律神経の乱れやイライラ・不安が起きてしまうのです。
ライフステージによる精神的負担
更年期に差し掛かる時期は、身体的な変化だけでなく、社会的な役割や責任が大きく変わる時期でもあります。
例えば、子育てがひと段落したと思ったら、今度は親の介護が始まったり、キャリアの転機を迎えたりすることも。
これらの変化は、精神的な負担として重くのしかかり、ストレスの大きな原因となります。
慢性ストレスの悪循環と健康リスク
慢性的なストレスが続くと、身体にさまざまな悪影響を与えます。
特に、ストレスが長期的に続くと、睡眠不足や体調不良、うつ傾向を引き起こし、心身に深刻な影響を及ぼすことがあるので注意が必要です。。
今すぐできる心に効くセルフケア
「なんだか気持ちが落ち着かない」「理由はないけれどモヤモヤする」そんな時にスグに取り組めるセルフケアをご紹介します。
深呼吸・呼吸法で心を鎮める
複式呼吸を意識するだけで、自律神経が整い、気持ちも落ち着きます。
腹式呼吸のやり方
1. 背筋を伸ばして座り、肩の力を抜きましょう
2. 鼻からゆっくり息を吸い、お腹をふくらませます
3. 口から細く長く吐きながら、お腹をへこませます
4. これを3〜5回ほど繰り返します
適度な運動でストレスホルモンをさげる
身体を動かすことで、ストレスホルモン(コルチゾール)が減少し、幸福ホルモン(エンドルフィンやセロトニン)が増加します。
ウォーキング・ヨガ・軽い筋トレなど日常に取り入れやすい習慣に挑戦してみましょう。
15分程度歩くだけでも、気分転換になります。
日光浴と食生活の見直し
太陽の光は、セロトニン(心の安定に関わるホルモン)の分泌を促進してくれるので、朝起きたらカーテンを開けて朝日を浴びましょう。
栄養バランスの整った食事は、心を支える土台です。
カルシウムをしっかりと摂取し、バランスの良い食生活を心がけてください。
アロマ・ツボ押しで心をケア
アロマオイルには、ストレス解消にピッタリの香りが沢山あります。
ラベンダー(安眠)、ペパーミント(リフレッシュ)、ベルガモット(抗不安)などを活用しましょう。
「太衝(たいしょう)」という足の甲のツボを親指で3秒ずつ押すと、イライラや緊張に効果的です。
太衝は、甲の親指と人差し指の骨の間の凹みにあります。
習慣にしたい継続セルフケア習慣
自分を労わる習慣を取り入れてみましょう。
睡眠環境の整備と夜の切り替えルーチン
寝る1時間前にはスマホやPCを閉じて、心を静める時間を持ちましょう。
ベッドの上での簡単なストレッチをするのも効果的です。
毎日同じ時間に眠り・起きるリズムが、ホルモンバランスの味方。
間接照明やキャンドルで空間を整えるのも効果的です。
心と体の記録で自分を知る
「今日感じたこと」「嬉しかったこと」「気づいたこと」などを記録することで、自分を客観視することができます。
頭痛・肌荒れ・気分の浮き沈みなどの「症状ログ」を付けておくと、ホルモンや天気そして食事などとの関係性が見える化できます。
どんな時に不調が出るのか、自分だけのパターンを見つけましょう。
セルフケア習慣を楽しむ工夫
セルフケアは「やること」ではなく、「楽しむこと」。
湯船に好きな入浴剤を落とし照明を落として優雅にリラックスしたり、ラベンダーやネロリのアロマ、クラシックや自然音のBGMを楽しんだり。
「自分のために丁寧に時間を使う」ことが、セルフケアの重要なポイントです。
専門家とも上手に連携してストレス対策を強化
一人で抱え込み過ぎずに、専門家や信頼できる人と連携をして心と体を労わりましょう
セルフケアで不十分な場合の相談の目安
長引く疲労・抑うつ・生活に支障が出る場合は早めに婦人科や精神科へ。
心療内科を標榜しているところも多くありますが、受診前に医師の経歴を確認し、精神科専門医などの資格をチェックしてください。
受診の目安
趣味が楽しめなくなった、好きなことをやる元気がでない、食事が食べられない、夜眠れない、仕事の効率があまりに落ちている等の症状がでたら受診がのぞましいです。
パートナーや友人との協力・共感関係
話し合いやサポート体制で孤立を防止するのが大切なポイントです。
家族やパートナーだけでhなあく、友人や職場の同僚など、普段からいろんな話ができる関係を作っておきましょう。
自分では症状に気が付けなくて、周囲から指摘を受けて初めて自覚するケースも珍しくありません。
おわりに
ゆらぎ世代のストレスは、ホルモン変化とライフタイミングの重荷が原因であり、日々のセルフケアが穏やかな毎日を築きます。
ご自身の体と心を労りながら、無理なく少しずつ実践して自分を労わりましょう。
セルフケアでなかなか改善しない時には、頑張り過ぎずに専門家に相談してくださいね。
■監修:そら先生
30代の精神科医です。
落ち着いた性格で、人の話をじっくり聞くことを大切にしています。
読書やジャズピアノ、一人旅が好きで、静かな時間を過ごすことで気持ちを整えています。
大勢の場より、少人数のやりとりが性に合っています。