旧暦8月15日の十五夜は「中秋の名月」と呼ばれ、収穫に感謝しながら月を愛でる子例の行事があります。
家族や友人と、あるいは一人で静かに、美しい月を眺める秋の夜長を過ごしてみませんか。
中秋の名月(十五夜)とは

単なる美しい月を眺めるだけでなく、その背景にある歴史や文化を知ることで、より深くお月見を楽しみましょう。
「十五夜」「中秋の名月」「芋名月」の意味
旧暦8月15日は秋の真ん中にあたり、一年で最も美しい月が見られるとされています。
この夜の月を「十五夜」と呼び、特に秋の月を「中秋の名月」と称えます。
また、この時期に収穫される里芋をお供えすることから「芋名月 」とも呼ばれます。
十五夜は、単に月を愛でるだけでなく、秋の収穫に感謝する意味も込められているのです。
2025年は、10月6日が中秋の名月です。
中秋の名月は満月のイメージが強いかもしれませんが、今年の満月は翌日の10月7日です。
十五夜以外のお月見「十三夜」「十日夜」もある
十五夜以外にも、旧暦9月13日の「十三夜」、旧暦10月10日の「十日夜」といったお月見があります。
これらは、十五夜と合わせて「三月見」と呼ばれ、収穫への感謝を表す風習です。
特に十三夜は、十五夜だけでは「片見月」として嫌う地域もあります。
三つのお月見をすべて行うことで、縁起が良いとされています。
十三夜は、2025年11月2日。
十日夜は、2025年11月29日です。
お供えものと飾り方の伝統と意味

ここでは、月見団子やススキ、その他の供え物に込められた意味と、正しい飾り方をご紹介します。
月見団子の数や飾り方のコツ
月見団子は、十五夜の代表的なお供え物です。
一般的には15個の団子を用意し、三方に重ねて飾りましょう。
これは、満月を象徴するとともに、豊作への感謝を表す意味があります。
家庭によっては、5個や12個など、飾る数に独自のルールがある場合もあります。
団子の形も地域によって異なり、丸形や俵形など様々です。
ススキや芋・旬の野菜・果物
ススキは、稲穂の代わりとして飾られます。
これは、秋の収穫を象徴し、豊作を祈願する意味があります。
また、「芋名月」の名の通り、里芋などの芋類も重要な供え物です。
その他、旬の野菜や果物も供えられ、秋の恵みに感謝する気持ちを表します。
ブドウや栗など、秋の味覚を添えるのも良いでしょう。
お供え後でも食べられる?片づけのタイミング
お供えした月見団子や果物は、当日中にいただくのが一般的です。
これは、お供え物を神様と一緒に食べることで、ご利益をいただけると考えられているからです。
また、お月見には子どもたちが団子を盗んで良いという言い伝えもあります。
お供え物をみんなで分け合って食べることで、お月見の楽しさを分かち合いましょう。
お月見をもっと楽しむアイデア

伝統的なお月見に加えて、現代ならではの楽しみ方を取り入れてみましょう。
月光浴や夜のマインドフルタイム
満月の光には、心身をリラックスさせる効果があると言われています。
静かな場所で月光を浴びながら、瞑想や深呼吸をするのもおすすめです。
また、月を眺めながら詩を詠んだり、音楽を聴いたりするのも良いでしょう。
普段の忙しさを忘れ、月明かりの下でゆったりとした時間を過ごしましょう。
家族・友人と楽しめるお月見イベント
家族や友人と集まって、お月見パーティーを開くのも楽しいアイデアです。
月見団子を作ったり、ススキ飾りを作ったり、みんなで協力して準備するのも良い思い出になります。
折り紙でウサギを作ったり、お月見をテーマにしたゲームを楽しんだりするのもおすすめです。
SNSに写真を投稿して、お月見の様子をシェアするのも良いでしょう。
おすすめスポットと観賞のベストタイミング
お月見は、自宅の庭やベランダだけでなく、様々な場所で楽しめます。
神社や寺、公園など、静かで落ち着いた場所で月を眺めるのも良いでしょう。
水辺に映る月影もまた格別です。
観賞のベストタイミングは、月の出からしばらく経った、空が澄み切った時間帯。
9月~10月は、寒暖差が大きいため空気が澄みやすく、美しい月が見られる可能性が高まります。
おわりに
秋の夜長に満月を愛でる十五夜は、自然・収穫・文化を一度に感じられる日本の美しい風習です。
由来やお供えの意味を知り、ススキや旬の作物を用意して、当日のお月見時間を演出してみてはいかがでしょうか。
今年2025年の十五夜は10月6日。
心と目を満たす月のひとときを大切にお過ごしください。




