「風が生ぬるくて、外に出るだけで汗ばんでしまう……」エアコンの効いた部屋と外気の差に、身体がついていかない季節がやってきました。
そんな夏の暑さに、アロマの香りが味方になってくれるのをご存じでしょうか?
この記事では、保健室で20年心と身体のサインを見続けてきた大藤チエリ先生に、「夏の涼を感じるおすすめアロマの取り入れ方」をお伺いしました!

約20年間、小学校で養護教諭として勤務。ハンドトリートメントをきっかけに、ボランティア活動やアロマ講師業をスタート。福岡市を拠点として、ボランティア活動やアロマ講師として活動中。アロマ講師として2000人以上の生徒を育成。
薬に頼らず整えたい、ゆらぎ世代の夏

夏の不調は、暑さのせいだけとは限りません。
「暑さで疲れているのか、それとも気持ちの問題なのか、自分でもよく分からない……」そんな日はありませんか?
大藤先生の生徒さんたちも、子育てがひと段落したゆらぎ世代の方が中心だそうです。
病院に行くほどではないし、薬を飲むほどでもない。でも、なんとなくすっきりしない。
それに、できることなら薬に頼らず、自然なもので整えたいですよね。
だからこそ大藤先生は、アロマをお守りのように持ち歩くことをすすめています。植物から採れる香りなら、朝でも、外出先でも、気になったときにスッと取り入れられるからです。
夏の涼を感じるアロマはペパーミント
では、暑さで揺れる夏に、大藤先生はどんな香りを選んでいるのでしょうか?
夏の涼というと、汗を抑えるミストやひんやりする制汗スプレーを思い浮かべる方が多いかもしれません。けれど、植物から採れるアロマ(精油)にも、涼を感じさせてくれるものがあります。
大藤先生が夏によく使うのはペパーミント。
ひと吹きすると、スーッと涼しい風が通り抜けたような感覚が広がります。
ちなみに香水の多くは化学的に作られた成分でできていますが、精油は植物そのものから採れる成分でできています。香りを楽しむという点では同じでも、もとになっているものが違うんですね。
アロマで涼を感じられるのはなぜ?

でも、なぜ香りだけで涼しさを感じられるのでしょうか?
香りは0.2秒で心に届く
香りは0.2秒ほどで脳に届くと、大藤先生は教えてくれました。
たった0.2秒!暑さで気持ちがついていかないときも、香りはスイッチを切り替えるきっかけになってくれます。
心と身体はつながっている、という東洋医学の視点
東洋医学では、「心と身体はつながっている」という考え方が大切にされています。
香りを取り入れることは、心と身体の両方に届く手段のひとつ。ペパーミントのすっとした香りは、暑さで疲れた気持ちをふっと切り替えてくれます。
もうひとつ、東洋医学には「季節ごとの自然の変化に、人の心と身体も合わせていく」という考え方もあります。夏は陽の気が盛んになる季節とされ、暑さで消耗しやすい時期なのだそうです。
ちなみに大藤先生は、東洋医学と東洋の占術、薬膳はもともと根っこが同じものだと感じているのだとか。
今日から使える、涼をつくるアロマの取り入れ方

「なんだか難しそう……」と身構える必要はありません。
天気予報を見て服装を決めるように、その日の暑さや自分の疲れ具合に合わせて香りを選ぶ。そんな軽やかな向き合い方で大丈夫です!
ここでご紹介するのは、どれも肌につけずに香りだけを楽しむ方法。特別な道具もいらないので、アロマがひと瓶あれば今日から試せます。
扇子に1滴
一番手軽なのは、扇子や小さな布にアロマを1滴落として仰ぐ方法です。
ペパーミントの香りがのった風は、ただの風とは違う、スッとした涼しさを連れてきてくれます。外出先で汗ばんだときも、バッグから取り出してひと仰ぎするだけで気分が変わります。
持ち歩き方も特別な道具はいりません。小さな遮光瓶にアロマを入れてポーチに忍ばせておけば、電車の待ち時間やお昼休みなど、涼が欲しくなった瞬間に取り出せます。
ディフューザーがなくてもOK
「アロマって、専用のディフューザーが必要なんじゃないの?」
そう思われる方も多いかもしれませんが、なくても大丈夫!
コップにお湯を張り、アロマを1滴たらすだけ。湯気とともに、香りが室内に広がっていきます。特別な道具を揃えなくてもはじめられるのは、嬉しいですよね。
慣れてきたら、柑橘系とブレンド
ベルガモットやオレンジ、レモン、グレープフルーツ。
好みの柑橘系をペパーミントに合わせるのもおすすめだそうです。ミントの清涼感に、ふわりと明るさが加わります。
柑橘系のアロマには、肌についた状態で日光に当たるとシミの原因になる「光毒性」という性質を持つものがあります。とはいえ、扇子やお湯のように香りだけを楽しむ使い方なら心配はいりません。
好きな香りは、経験や記憶と結びついているのだそうです。同じペパーミントでも、心地よく感じる濃さや組み合わせは人それぞれ。「何滴が正解」ということはありません。
何度か試しながら、お気に入りの配分を探してみてくださいね!
おわりに
香りはお守り。
大藤先生のその言葉のとおり、香りを味方につければ、この夏はきっと、今までより涼やかに過ごせます。
まずは1滴から。皆さんもぜひ、アロマで涼を取り入れてみてくださいね!
※精油を肌に使う場合は、製品ごとの使用方法をご確認のうえ、必要に応じて希釈してお使いください。妊娠中の方、お子さま、体質や体調に不安がある場合は、使用前に医師や専門家にご相談ください。本記事は心地よい暮らしのための工夫をご紹介するもので、医療的な効果を保証するものではありません。