2018年にPayPayが鮮烈なデビューを果たしてから早7年。
その間様々なQRコード決済が出てきたり消えて行ったりと栄枯盛衰が激しいキャッシュレス戦国時代が続いていますが、今は大手企業が中核となって運営するいくつかのキャッシュレスに絞られてきています。
管理する上ではひとつに統一するのがシンプルですが、それぞれの特徴やキャンペーンをいかして使い分けることでよりお得な支払いが可能になります。
PayPay
ソフトバンク・ヤフーが出資しており、日本で一番歴史があり、一番ユーザーも多いコード決済です。
ソフトバンクやワイモバイルの回線を持っているとお得なクーポンがたくさんもらえるようになっています。
支払い方法はチャージ(前払い)、クレカ(後払い)の2種類あることが特徴です。
残高がなくてもクレカで払えるのはメリットが大きいです。
還元率はPayPay残高・ポイント利用で0.5%、PayPayカード(クレカ)利用で1%、PayPayゴールドカード利用で1.5% PayPayポイントで還元されます。
月に30回+10万円利用のPayPayステップをクリアすると+0.5%となります。
PayPayステップにはコード決済だけでなくPayPayカード(クレカ)利用も反映されるので、すべての支払いをまとめていればクリアはそこまで難しくありません。
友人への送金、請求書払いなども可能で、幅広く使えるコード決済です。
コンビニ、ドラッグストア、スーパー、飲食店、ネットショッピングなどで使えるクーポンが週代わり、月代わりで配布されていて、これらをうまく使えるとよりお得です。
複数のコード決済は使いたくない方には、使える場面が多いことからPayPayをお勧めします。
auPAY

auやUQモバイルを手掛けるKDDIが運営するコード決済です。
PayPayとは異なり、事前にチャージした残高からしか払うことができません。
還元率は0.5% Pontaポイントで還元されます。
クーポンが配られることもあるのですが、PayPayほどの種類や還元率はありません。
auPAY最大のメリットは、ブランドなどの制約があるものの、auPAYカード以外の他社クレカからチャージができることです。
すべての支払いをAというクレカに集約したい場合、コード決済しか使えない場面で困ることがあるかもしれませんが、auPAYにチャージしておけばそのような場面でも問題がありません。
※auPAYへのチャージでクレカの還元がつくかどうかはカードごとに違うので、カードの説明をよく読んでください。
d払い

Docomoを手掛けるNTTが運営するコード決済です。
残高へのチャージ、dポイント払い、dカード払い、docomo回線を利用している場合には電話料金合算払いが使えます。
還元率は基本0.5% dポイントで還元されます。
クーポンはまれに配られることもありますが、ほとんど期待できません。
docomoユーザーがすべての支払いを携帯料金とまとめたい、という以外に使い道はないかもしれません(2025年6月現在)。
楽天pay

楽天が運営するコード決済です。
楽天ポイント、楽天キャッシュによる残高払いのほかにクレカ払いもできます。
還元率は1% 楽天ポイントで還元されます。
クーポンはありませんが、まれにキャンペーンで特定店舗などの還元率が上がることがあります。
楽天payの強みは楽天キャッシュの入手経路がたくさんあり、楽天キャッシュを入手する段階で還元を二重三重にとれるところです。
現時点で一番ポイントをとれるルートは、クレカ→JAL pay→WAON→ミニストップで楽天キャッシュを購入→楽天payで支払いとなり、トータルで4~4.5%の還元が得られます(ここは複雑すぎるので詳しいことは別の記事でご説明する予定です)。
また、楽天payは楽天ポイントや楽天キャッシュで年金や税金を支払えます。
これらの支払いに還元は発生しませんが、クレカ払いと違って手数料もいらず、楽天キャッシュを入手するまでの還元は得られたまま支払えるのはメリットといえるでしょう。
よくある質問Q&A
QRコード決済について、よくある疑問にお答えします。
Q1. 複数のQRコード決済を使い分けるのは面倒ではないですか?
A. 確かに、最初は使い分けが面倒に感じるかもしれません。
でも、メインで使うものを1つ決めて、他は特定の場面でだけ使うようにすれば、意外と管理は簡単です。
例えば、「普段はPayPay、年金や税金の支払いは楽天pay」のように使い分けると、それぞれのメリットを活かしながら、シンプルに管理できます。
まずは1つからはじめて、慣れてきたら少しずつ増やしていくのがおすすめです。
Q2. どのQRコード決済を選べばいいですか?
A. 利用している携帯キャリアや、よく貯めているポイントに合わせて選ぶのがおすすめです。
ソフトバンク・ワイモバイルユーザー → PayPay
au・UQモバイルユーザー → auPAY
docomoユーザー → d払い
楽天ポイントを貯めている → 楽天pay
迷ったら、クーポンが充実していて使える場所が多いPayPayから始めると良いでしょう。
Q3. チャージと後払い、どちらが良いですか?
A. それぞれメリット・デメリットがあります。
チャージ(前払い)のメリット
使いすぎを防げる
残高管理がしやすい
後払い(クレカ)のメリット
チャージの手間がない
クレカのポイントも貯まる
家計管理をしっかりしたい方はチャージ、手間を省きたい方は後払いがおすすめです。
自分のライフスタイルに合った方法を選びましょう。
Q4. QRコード決済は安全ですか?
A. 基本的には安全ですが、いくつか注意点があります。
・パスワードを使い回さない
・二段階認証を必ず設定する
・不正利用の通知設定をオンにする
・知らないQRコードは読み取らない
これらを守れば、安全に使えます。
万が一不正利用された場合も、多くのサービスで補償制度があるので、すぐに問い合わせましょう。
Q5. 還元率が低いように感じるのですが、本当にお得ですか?
A. 0.5%や1%の還元率は一見低く見えますが、積み重ねると大きな額になります。
例えば、月10万円の支払いを1%還元のQRコード決済で行うと、年間で12,000円分のポイントが貯まります。
さらに、クーポンやキャンペーンを活用すれば、実質的な還元率はもっと高くなります。
「塵も積もれば山となる」を実感できるのが、QRコード決済の魅力です。
Q6. クーポンはどこで確認できますか?
A. 各QRコード決済アプリ内の「クーポン」や「おトク」といったメニューから確認できます。
PayPayは特にクーポンが充実しており、週代わり・月代わりで新しいクーポンが配布されます。
買い物前にアプリをチェックする習慣をつけると、よりお得に買い物ができます。
疲れている日は無理に確認しなくても大丈夫。
調子の良い日に、ちょっと覗いてみるくらいの気持ちで十分です。
Q7. ポイントの有効期限はありますか?
A. ポイントの種類によって異なります。
定期的に使っていれば失効することはほとんどありません。
月に1回、ポイント残高をチェックする習慣をつけると安心です。
Q8. 家族で同じQRコード決済を使うメリットはありますか?
A. 家族で同じQRコード決済を使うと、ポイントを送り合ったり、家計の管理がしやすくなったりします。
特にPayPayは友人や家族への送金機能が充実しているので、割り勘や仕送りも簡単です。
夫婦で同じQRコード決済を使えば、「どこでいくら使ったか」が一目でわかるので、家計管理も楽になります。
Q9. QRコード決済が使えないお店ではどうすればいいですか?
A. クレジットカードや現金を用意しておきましょう。
QRコード決済は普及してきていますが、まだすべてのお店で使えるわけではありません。
特に個人経営の小さなお店では、現金のみの場合もあります。
万が一に備えて、クレジットカードや少額の現金を持ち歩いておくと安心です。
Q10. アプリの操作が難しそうで不安です
A. QRコード決済のアプリは、初心者でも使いやすく設計されています。
基本的には「アプリを開いて、QRコードを見せる(または読み取る)」だけです。
最初は戸惑うかもしれませんが、数回使えばすぐに慣れます。
家族や友人に教えてもらいながら、少額の買い物から始めてみると良いでしょう。
多くのコンビニやスーパーでは、店員さんもQRコード決済に慣れているので、わからないことがあれば気軽に聞いてみてください。
おわりに
私自身、普段使いの買い物はPayPay、普段の支払いのクレカもPayPayでPayPayステップ30回をクリアして還元率+0.5%を毎月もらっています。
また、私は非常勤(フリーター)という身分で国民年金や住民税を自分で払う形となっています。
その際には各種ルートで楽天キャッシュをためておき、買い物などでたまった楽天ポイントと一緒に楽天payで年金・税金を払っています。これらは高額なので数%の還元でもばかにならない額にまとまります。
皆さんも是非、QRコード決済活用して、お得な生活をスタートしてくださいね。
※内容は2025年6月執筆時点のものなので、今後内容が大幅に変わる可能性もありますのでご注意ください。




